文字式で「×」を書かないのはなぜ?中1数学のルールを意味から解説
もくじ(9)
中1の文字式では、2×x を 2x、a×b を ab と書きます。
小学校まではずっと × を書いてきたのに、急に消えるので「勝手に省いて大丈夫なの?」と感じる人もいるでしょう。
結論からいうと、文字式では掛け算が何度も出てくるため、決められたルールに従って × を省略します。ただし、どこでも消してよいわけではありません。
文字式で「×」を省略する理由
たとえば、
3×a×b
を毎回そのまま書くより、
3ab
と書いたほうが短く、式のまとまりも見やすくなります。
文字式は、このあと方程式・関数・因数分解などでも何度も使います。文字が増えるほど × だらけになるため、数学では掛け算記号を省略する書き方が定着しています。
大切なのは、記号が消えても掛け算そのものが消えたわけではないことです。
2a は 2×a、ab は a×b を表しています。
「×」を省略できる4つの基本ルール
まずは中1でよく使う形を整理します。
| 元の式 | 文字式での書き方 | ポイント |
|---|---|---|
3×a |
3a |
数字を前に書く |
a×b |
ab |
文字同士は並べる |
a×a |
a² |
同じ文字の掛け算は指数で表す |
1×x |
x |
係数1は省略する |
たとえば a×4 は a4 ではなく 4a と書きます。数字と文字の積では、数字を前に置くのが基本です。
文字式の基本をまとめて確認したい場合は、中1の文字式がわからない人へもあわせて読んでみてください。
-1×x はどう書く?
1×x=x なので、1は省略できます。
同じように、
(-1)×x
は、
-x
と書きます。
ここで - は消しません。-x は「xの反対の数」という意味で、(-1)×x と同じです。
数字同士の「×」は省略できない
ここはよくある間違いです。
3×4
を 34 と書くことはできません。34 は「三十四」という別の数になってしまうからです。
つまり、
3×a → 3aa×b → ab3×4 → 12
です。
「掛け算だから全部 × を消す」と覚えるのではなく、文字を含む積を短く表していると考えると迷いにくくなります。
足し算の記号は消せない
2+x
を 2x としてしまうミスもあります。
しかし、2+x は足し算、2x は掛け算なので意味がまったく違います。
× を省略できるからといって、+ や - まで省略できるわけではありません。
たとえば、x=3なら、
2+x=5
ですが、
2x=6
です。数字を代入すると、違う式だとすぐ分かります。
文字が複数あるときはどう並べる?
b×3×a
は、一般に
3ab
と整理します。
数字を前に置き、文字はアルファベット順に並べると読みやすくなります。
ただし ab と ba は掛け算なので値は同じです。学校数学では、答えを見やすくそろえるために ab のような順番で書くことが多い、と考えてください。
1分で確認してみよう
次の式を、× を使わない形に直してみましょう。
5×xa×b×21×y(-1)×mx×x×x
答えは、
5x2aby-mx³
です。
3番や4番で迷った人は、「1を掛けても数は変わらない」というところから確認すると理解しやすくなります。
文字式は「省略」より意味を読むことが大切
文字式でつまずくと、× を消すルールを暗記することに集中しがちです。
でも本当に大切なのは、3a を見たときに「3とaを掛けている」と読めることです。この読み方ができると、代入や方程式にもつながります。
方程式まで進んで「文字が何を表しているのか分からない」と感じたら、中1方程式の解き方がわからない人へへ進む前に、文字式の意味へ一度戻るのがおすすめです。
まとめ
文字式で × を書かないのは、式を短く読みやすくするためです。
ただし、
- 数字は文字より前に置く
- 文字同士の積は並べて書く
- 同じ文字の積は指数で表せる
- 1は省略できる
- 数字同士の掛け算や足し算は同じようには省略しない
というルールがあります。
「記号を消す」と覚えるより、省略された × を頭の中で戻して読めるようにすると、この先の数学がぐっと楽になります。
ますっちで、今日の1つから。
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