分数の割り算はなぜひっくり返す?「逆数を掛ける」理由を中学生向けに解説
もくじ(13)
分数の割り算では、
2/3 ÷ 4/5
を、
2/3 × 5/4
に直して計算します。
「割る数をひっくり返して掛ける」と覚えている人も多いと思います。
でも、なぜひっくり返してよいのでしょうか。
結論からいうと、割る数を1にするために、その数の逆数を使っていると考えると理由が見えてきます。
まず「3÷1/2」で考えてみよう
3÷1/2
は、「3の中に1/2が何個あるか」と考えられます。
1の中には1/2が2個あるので、3の中には、
2×3=6個
あります。
だから、
3÷1/2=6
です。
計算の形を見ると、
3×2=6
になっています。
1/2 で割ることが、2 を掛けることと同じになりました。この2は 1/2 の逆数です。
逆数とは?
逆数とは、掛けると1になる数です。
2/3 の逆数は 3/2。
なぜなら、
2/3 × 3/2 = 1
だからです。
4/5 の逆数は 5/4 です。
分数の割り算では、この「掛けると1になる数」を使います。
2/3÷4/5を式で確かめよう
では、
2/3 ÷ 4/5
を考えます。
割る数の 4/5 を1にしたいので、4/5 の逆数 5/4 を使います。
割り算全体の値を変えないように考えると、
(2/3 × 5/4) ÷ (4/5 × 5/4)
となります。
下側の、
4/5 × 5/4
は1です。
したがって、
2/3 × 5/4 ÷ 1
となり、結局、
2/3 × 5/4
を計算すればよいことが分かります。
=10/12
=5/6
です。
公式として覚えるならここまで
a/b ÷ c/d
は、
a/b × d/c
に変えられます。
つまり、ひっくり返すのは後ろの「割る数」だけです。
前の分数まで逆数にする必要はありません。
よくあるミス1:前の分数もひっくり返す
たとえば、
3/4 ÷ 2/5
を、
4/3 × 5/2
としてはいけません。
正しくは、
3/4 × 5/2
です。
答えは、
15/8
になります。
よくあるミス2:足し算でもひっくり返す
逆数を使うのは、分数の割り算を掛け算へ変えるときです。
1/2+1/3
のような足し算では使いません。この場合は通分します。
「分数が出たらひっくり返す」と覚えるのではなく、「割り算の後ろを逆数にして掛け算へ変える」と覚えましょう。
よくあるミス3:約分の場所を間違える
掛け算へ直したあとなら、分子と分母で共通の数を約分できます。
たとえば、
3/4 × 8/5
なら、4と8を4で約分して、
3×2/5=6/5
とできます。
ただし、足し算・引き算の途中で勝手に約分することはできません。
計算の途中でミスが多い人は、中学生の計算ミスを減らす方法も参考にしてください。
3問練習してみよう
問題1
3/4 ÷ 2/5
=3/4×5/2
=15/8
問題2
5/6 ÷ 10/9
=5/6×9/10
約分すると、
=3/4
です。
問題3
4 ÷ 2/3
4を 4/1 と考えると、
4/1×3/2=6
となります。
整数が混ざっても考え方は同じです。
分数が苦手なら、計算手順より意味から戻る
分数の割り算は「ひっくり返して掛ける」だけならすぐ覚えられます。
ただ、文章題や複雑な式になると、意味を理解しているほうが迷いにくくなります。
数学全体で基礎へ戻る場所が分からない場合は、中学数学を基礎から学び直す方法も参考にしてください。
まとめ
分数の割り算で後ろをひっくり返すのは、覚えやすくするための不思議なルールではありません。
割る数 4/5 に逆数 5/4 を掛けると1になるため、割り算を掛け算へ変えられます。
割る数の逆数を掛ける
と意味までセットで覚えておけば、前の分数をひっくり返すミスも減らせます。
ますっちの中学数学学習では、計算手順だけでなく、意味を確認してから練習問題へ進めます。
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