移項すると符号が変わるのはなぜ?方程式を丸暗記しない解き方
もくじ(11)
方程式では、
x+3=8
から、
x=8-3
と書き換えます。
学校では「+3を右辺へ移項すると-3になる」と覚えることがあります。
でも、「どうして反対側へ行くだけで符号が変わるの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
実は、項が勝手に移動して符号を変えているわけではありません。移項は「等式の両辺に同じ操作をする」という計算を短く書いたものです。
方程式は「左右が同じ」という式
x+3=8
の = は、左辺と右辺の値が同じという意味です。
この「左右が同じ」という関係を壊さないためには、片方だけを勝手に変えることはできません。
左から3を引くなら、右からも3を引きます。
x+3-3=8-3
左辺の +3-3 は0になるので、
x=5
です。
これを途中で短く書くと、
x=8-3
となります。
見た目だけを見ると「+3が右へ移って-3になった」ように見えるため、これを移項と呼んでいます。
等号の意味から確認したい人は、「=」は誰が考えた?等号の本当の意味もあわせて読んでみてください。
引き算が足し算になる場合も同じ
x-4=10
なら、xだけにするために両辺へ4を足します。
x-4+4=10+4
したがって、
x=14
です。
短く書けば、
x=10+4
となります。
だから「-4を移項すると+4になる」と見えるわけです。
なぜ「反対の符号」になるの?
理由は、元の項を消すために反対の計算をしているからです。
+3 を消すには -3
-4 を消すには +4
を使います。
移項で符号が変わることだけを丸暗記するより、
xの横にある数を消すには何をすればいい?
と考えると、符号で迷いにくくなります。
掛け算・割り算も考え方は同じ
3x=12
では、xに3を掛けています。
xだけにするため、両辺を3で割ります。
3x÷3=12÷3
x=4
です。
このときも、左だけ3で割るのではなく、左右へ同じ操作をしています。
「3を右へ移すと÷3になる」と覚えることもできますが、まずは等式を保つために両辺へ同じ操作をするという考え方を持っておくほうが安全です。
方程式全体の解き方は、中1方程式の解き方がわからない人へで基礎から確認できます。
分数が出ても同じ
たとえば、
x/3=5
なら、両辺に3を掛けます。
x/3×3=5×3
x=15
です。
数字が分数になっても考え方は変わりません。
「xに何をしている式か」を見て、その逆の操作を両辺に行います。
よくあるミス1:移項しても符号を変えない
x+7=12
を、
x=12+7
としてしまうミスです。
+7を消すには-7を使うので、
x=12-7=5
になります。
迷ったら「移項」という言葉を一度忘れて、両辺から7を引く式を書いてみてください。
よくあるミス2:項の一部だけ動かす
2x+3=11
では、まず+3を消します。
2x=8
そのあと両辺を2で割り、
x=4
です。
2x の2だけを急に別の場所へ動かすのではなく、何の計算をしているかを1段階ずつ確認しましょう。
途中式をどこまで書けばよいか迷う人は、途中式はなぜ書くの?も参考にしてください。
1分チェック
次の2問を「両辺に同じ操作をする」形で解いてみましょう。
問題1
x+6=15
両辺から6を引くので、
x=9
問題2
2x-4=10
両辺に4を足して、
2x=14
両辺を2で割り、
x=7
です。
まとめ
移項すると符号が変わるのは、項が反対側へ飛んでいくからではありません。
等式の両辺に同じ数を足したり引いたりして、元の項を消した結果です。
移項のルールを忘れたときは、
「xだけにするには、左右に何をすればいい?」
と考えてください。
仕組みまで理解しておけば、符号が増えたり分数が出たりしても、自分で元の考え方へ戻れます。
ますっちで、今日の1つから。
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