数学の証明は何のため?「当たり前」を説明する意味を中学生向けに解説
もくじ(9)
中2で図形の証明が始まると、
「図を見れば同じ長さに見えるのに、なぜわざわざ文章で説明するの?」
と思う人がいます。
証明は、見た目を細かく説明するためのものではありません。
与えられた条件から、結論が必ず成り立つことを他の人にも分かる形で示すためのものです。
図は「正確に描かれている」とは限らない
証明問題の図では、2本の線が同じ長さに見えたり、角度が同じに見えたりします。
しかし、図はあくまで問題を考えるための手助けです。
たとえば図で2つの辺が同じ長さに見えても、問題文や印で「等しい」と分かっていなければ、勝手に等しいとは使えません。
反対に、少し違う長さに描かれていても、条件に AB=DE と書かれていれば、その等しさは使えます。
つまり証明では、見た目ではなく根拠を見ることが大切です。
証明は「仮定→理由→結論」の道筋
証明問題を見たら、最初に3つへ分けます。
- 最初から分かっていること
- 途中で使える定理・性質
- 最後に示したいこと
たとえば2つの三角形について、
AB=DE
BC=EF
AC=DF
が条件として与えられているとします。
3組の辺がそれぞれ等しいので、
3組の辺がそれぞれ等しい
という合同条件を使えます。
したがって2つの三角形は合同です。
合同になれば、対応する角や辺が等しいことも言えます。
このように、証明は「知っている事実」を一段ずつつないでいきます。
合同条件そのものが曖昧な人は、中2数学の証明がわからない人へで基礎から整理してみてください。
「当たり前」に見えることほど証明が必要になる
たとえば、何枚か図を描いて毎回同じ結果になったとしても、それだけでは「どんな場合でも必ず成り立つ」とは言えません。
100個の例で正しくても、101個目だけ違う可能性があります。
証明では、特定の数字や図だけではなく、条件を満たすすべての場合に成り立つ理由を示します。
ここが計算問題との大きな違いです。
証明が書けないときは、結論から逆向きに見る
証明問題で手が止まったら、最初から文章を書こうとしないでください。
まず問題文の「○○を証明しなさい」の部分を確認します。
たとえば「∠B=∠Eを証明しなさい」なら、
この2つの角が等しいと言えるのはどんなとき?
と考えます。
もし2つの角が合同な三角形の対応する角なら、三角形の合同を示せばよいと分かります。
すると次は、
どの合同条件が使えそう?
と逆向きに考えられます。
証明は、
結論 → 必要な定理 → 必要な条件
と逆向きに考えてから、答案では
条件 → 定理 → 結論
の順に書くと整理しやすくなります。
よくあるミス1:理由を書かない
AB=DE
と書くだけでは、それがなぜ分かるのかが伝わらない場合があります。
「仮定より」
「共通な辺だから」
「対頂角だから」
など、根拠が必要です。
証明では、正しい結論だけでなくそこへ進んだ理由が大切です。
よくあるミス2:対応する順番がずれる
△ABC≡△DEF
と書くときは、AとD、BとE、CとFが対応します。
順番を適当に書くと、その後の「対応する角は等しい」が崩れます。
図に同じ印を書き込み、対応する頂点をそろえてから合同式を書くとミスを減らせます。
よくあるミス3:文章を丸暗記する
証明の定型文を覚えること自体は悪くありません。
ただし、
「仮定より〜」
「よって〜」
だけを覚えても、図が変わると書けなくなります。
先に、何が分かっていて、何を示したいのかを図へ書き込む習慣を作りましょう。
途中式と同じように、証明の文章も自分の考えを見失わないための記録です。途中式はなぜ書くの?の考え方は、証明にもつながります。
1分チェック
証明問題を開いたら、文章を書く前に次の3つだけ探してみてください。
- 仮定はどこ?
- 結論は何?
- 結論を言うために、どの定理や合同条件が必要?
これが見つかれば、証明の骨組みはかなりできています。
まとめ
数学の証明は、当たり前のことをわざと難しく説明するためではありません。
図の見た目に頼らず、条件から結論が必ず成り立つことを説明するためにあります。
書けないときは、最初から完璧な文章を作ろうとせず、
仮定 → 使える性質 → 結論
の3つに分けて考えてみてください。
ますっちで、今日の1つから。
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