円周率πは誰が見つけた?古代から続く「円周÷直径」の歴史
もくじ(7)
円周率πには、「最初に見つけた人」がいるのでしょうか。
結論から言うと、円周率を一人の数学者がある日発明したわけではありません。
円は建物、器、測量などで昔から使われてきました。そのため、円周と直径の関係も、さまざまな地域で少しずつ調べられてきました。
円周率そのものの意味を先に知りたい人は、円周率はなぜ3.14?πが表しているものから読むと分かりやすいです。
古代にも「3.14に近い数」が使われていた
古代エジプトやメソポタミアでは、現在のπに近い値を使った計算が行われていました。
もちろん、当時から 3.141592… と何桁も計算していたわけではありません。
円の大きさを測ったり面積を求めたりする中で、円周と直径には一定の関係がありそうだと分かっていったと考えられます。
数学史の資料では、紀元前2千年紀のエジプトやメソポタミアに、3.1前後の近似値を使った例が残っています。
アルキメデスは「円を多角形ではさんだ」
円周率の歴史でよく登場するのが、古代ギリシャのアルキメデスです。
アルキメデスは、円の内側と外側に正多角形を作り、その周の長さを計算することで、円周の長さをはさみました。
その結果、πが
223/71 < π < 22/7
の範囲にあることを示しました。
小数にすると、およそ
3.1408 < π < 3.1429
です。
2000年以上前に、πをかなり狭い範囲まで絞っていたことになります。
ここで大事なのは、アルキメデスが π=22/7 と言ったわけではないことです。22/7は上側の近似として使われています。
その後も世界各地で精度が上がっていった
円周率の計算は、その後も中国、インド、イスラム世界、ヨーロッパなどで発展しました。
より多くの桁を求める方法が考えられ、近代になると無限級数なども使われるようになります。
現在はコンピュータで非常に多くの桁を計算できますが、学校の問題で必要なのは桁数を覚えることではありません。
中学生ならまず、πは円周÷直径という一定の比だと説明できれば十分です。
「π」という記号は昔からあったわけではない
円周率の関係自体は古代から知られていましたが、現在の π という書き方はずっと後に登場しました。
現在と同じ意味でπを使ったことで知られるのが、ウェールズ出身の数学者ウィリアム・ジョーンズです。1706年に出版した本で、円周と直径の比を表す記号としてπを使いました。
その後、18世紀にレオンハルト・オイラーがπを使い、この記号が広く定着していきました。
つまり、
円周率という数の歴史
と、
πという記号の歴史
は別に考える必要があります。
数学記号が後から整えられてきた例としては、「=」は誰が考えた?等号の歴史や、なぜ数学ではxを使うの?もあります。
昔の人は何のために円周率を調べたの?
円は、実生活の中でも必要な形です。
円形の土地や建物の大きさを求める、車輪の周りの長さを考える、天文学で円運動を扱うなど、円を正確に計算できることには実用的な意味がありました。
数学の公式は、教科書のためだけに作られたわけではありません。実際に測りたい・比べたいという問題を解く中で、計算方法が整理されてきたものも多くあります。
中学数学では何を覚えればいい?
歴史の人名や年代をすべて覚える必要はありません。
テストで大切なのは、
- πは円周÷直径
- 円周は
2πr - 面積は
πr² - 3.14はπの近似値
という基本です。
歴史は、その公式が「最初から教科書にあったもの」ではなく、長い時間をかけて精度や書き方が整えられてきたと知るための入口として楽しんでみてください。
まとめ
円周率πは、一人が突然発明した数ではありません。
古代の人々が円を測り、アルキメデスのような数学者が理論的に精度を高め、その後も世界各地で計算方法が発展してきました。
そして現在のπという記号は、1706年にウィリアム・ジョーンズが現在と同じ意味で使い、18世紀に広く定着していきました。
普段何気なく書いている π の一文字には、かなり長い数学の歴史が詰まっています。
ますっちで、今日の1つから。
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