因数分解の公式が覚えられない人へ|4つを丸暗記しない見分け方
もくじ(19)
因数分解では、似た公式がいくつも出てきます。
公式を覚えたはずなのに、問題を見ると、
「どれを使えばいいの?」
と止まってしまう人も多いところです。
原因は、公式を覚えていないことだけではありません。式を見たときの確認順が決まっていないと、毎回4つの公式を頭の中から探すことになります。
この記事では、代表的な4つの形を「見分ける順番」で整理します。
その前に、共通因数があれば最優先
公式を見る前に、全部の項に共通している数や文字がないか確認します。
たとえば、
3x²+6x
なら、どちらにも3xがあります。
3x²+6x = 3x(x+2)
です。
共通因数をくくれる問題では、まずここから始めます。
因数分解全体の意味が曖昧な人は、展開と因数分解がわからない中3へから確認してください。
代表的な4つの形
中3でよく使う形を並べると、次の4つです。
1. x²+(a+b)x+ab
x²+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)
たとえば、
x²+7x+12
なら、
足して7、掛けて12になる2数を探します。
3と4なので、
x²+7x+12=(x+3)(x+4)
です。
2. a²+2ab+b²
a²+2ab+b²=(a+b)²
たとえば、
x²+6x+9
は、
x² と9がそれぞれ平方になっています。
x²=(x)²
9=3²
真ん中も、
2×x×3=6x
なので、
(x+3)²
です。
3. a²-2ab+b²
a²-2ab+b²=(a-b)²
たとえば、
x²-10x+25
なら、
25=5²
で、真ん中は
-2×x×5=-10x
です。
したがって、
(x-5)²
になります。
4. a²-b²
a²-b²=(a+b)(a-b)
たとえば、
x²-16
なら、16は4²なので、
x²-4²
=(x+4)(x-4)
です。
この「2乗-2乗」の形は、大きな数の暗算にも使えます。1001²−999²を一瞬で解く方法を見ると、因数分解が計算を楽にする感覚もつかめます。
見分ける順番を固定する
公式を4つ並べて毎回悩むのではなく、次の順番で見ます。
1. 共通因数はある?
あれば先にくくる。
2. 項は2つ?
2つで、どちらも2乗になっていて間がマイナスなら、
a²-b²
を疑います。
3. 項は3つで、最初と最後が平方?
真ん中が ±2ab になっていれば、
(a±b)²
です。
4. それ以外のx²+bx+cなら?
「足してb、掛けてc」の2数を探します。
この順番なら、4公式を同時に思い出す必要がありません。
例題で見分けてみよう
x²-36
2項です。
36=6²
なので、差の平方。
(x+6)(x-6)
x²+8x+16
3項で、最初と最後が平方。
16=4²
2×x×4=8x
なので、
(x+4)²
x²+x-12
完全平方にはなりません。
足して1、掛けて-12になる2数は4と-3。
したがって、
(x+4)(x-3)
です。
よくあるミス1:符号を見ずに数字だけ探す
x²-x-12
で、3と4を見つけただけでは不十分です。
掛けて-12なので符号は反対。
さらに足して-1にする必要があるので、
-4 と 3
です。
答えは、
(x-4)(x+3)
となります。
よくあるミス2:因数分解したら確認しない
迷ったら、答えを一度展開します。
(x-4)(x+3)
を展開すると、
x²-x-12
に戻ります。
因数分解と展開は逆向きの計算なので、展開がそのまま検算になるのが便利です。
3問だけ練習
x²-49x²-12x+36x²+2x-15
答えは、
(x+7)(x-7)(x-6)²(x+5)(x-3)
です。
どの公式かだけでなく、「なぜその形だと判断したか」を一言説明できるか確認してください。
まとめ
因数分解の公式が覚えられないときは、4つを何度も眺めるより式を見る順番を固定するほうが実戦的です。
まず共通因数。
次に項の数。
そのあと、最初と最後が平方になっているか、真ん中が ±2ab か、足して真ん中・掛けて最後になる数があるかを見ます。
公式は「暗記する一覧」ではなく、式の形を見分けるための道具として使ってみてください。
ますっちで、今日の1つから。
無料ではじめる